若さゆえの過ちと後悔することすら、既に定められた運命

(――それでも。)




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たまに柊についての考えを深めると、切なくてどうにかなりそうになります。
以下考えを深めてみた結果。

同門に入る前(入りたて)の若柊は歳に似合わず落ち着いていて、あの年代特有の物事を斜めに見ている少年だったのではないかと思います。一族のことも、自分の能力のこともあって、「世界?どうぞどうにでも」みたいな考え方しかできずにいる感じで。
けれど、そういう小生意気な柊に大きな影響を与えたのが羽張彦だったわけですね。
羽張彦は自由奔放で、底抜けに明るい人柄と勝手に思っています。気のいいお兄ちゃんで、ふざけたところもあるけれどやることはやる男らしいタイプ。そしてすごく前向きで、何より人を惹きつけるカリスマ性を持った人だったと。
そんな羽張彦と意外にも馬が合って(もしかしたら柊は最初は羽張彦のことが苦手だったかもしれない)一緒に過ごすうちに、柊は世の中に対する考え方や価値観が大きく変化していくんですね。
なるほど、世の中も捨てたものではないな、と思えるようになったわけです。
二人は無二の親友になり、柊は羽張彦といるときは歳相応の少年らしさが垣間見えるようになるんですよ。
そして羽張彦が一ノ姫と心を通わせ始めると、それを傍目で見ていた柊は親友を取られるような複雑な心境になりつつもそんな二人とをとても微笑ましく思い、そのうちに一ノ姫にも好感を持つようになり、柊は二人目の親友を獲得するわけです。
そんな彼らと過ごす日々はそれはそれは幸せで、この幸せな日々がずっと続けばいいと思うくらい幸せで、それでも柊はいつかこの平穏は崩れ去ってしまうということを識っていて。どうしようもないことだけど、それだけに苦悩しただろうなぁ。
それでも、幸か不幸か柊は羽張彦のくれた少年らしさによって自分たちの力を信じてしまう。未来を変えられるかもしれないと希望に縋ってしまう。
そしてその結果があれ、と。

今更だけど本当柊は可哀想過ぎる。どうにかして幸せになってほしい。

前にどこかで"柊の服装が完全防備なのは身体が傷だらけだからではないか"という話を聞いたのですが、それってすごく信憑性が高いと思います。右目を失うくらいだものな…。眼帯が広いのも右目周辺の傷を隠すためなんだろうと思うと、本当に柊ってかわいそう。


…でも、別に幸せになって欲しいなんて思ってないんだからね!と言いたくなるのはキャラクター性ですかね!
(忍人とかは力いっぱい「幸せになれ!」と叫びたくなるというのにこの差)
(でも柊の場合それは自業自得な気がする)




蛇足のおまけ。背景の羽張彦と柊。


あの時あの瞬間は、本当にかけがえのない時代だっただろうなと思うと、胸がギュッとします。
そして私はもし主要キャラだったら絶対に羽張彦に惚れる自信があります。
こういう気のいい兄ちゃん(漢前)大好きなんだ…!

そういえば、うっかり柊の羽張彦への思いの丈(笑)を妄想してしまいましたが、本当は柊は一ノ姫が好きだったりしたのかな、とも思っています。もちろん親友としてでも良いですが。(ところで羽張彦と柊ED後の千尋ちゃんはすこし似ている気がします。気が合いそう。一ノ姫も加われば、柊に勝てる数少ない三人組のできあがり。笑)




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